不景気と好景気の波

転職日本人は、近代国家の仲間入りを果たした明治時代以降から、幾度かの就職難という時代を経験してきました。戦後に限れば、終戦後の混乱期の就職難は朝鮮戦争勃発をきっかけとした特需景気によって一掃され、日本は高度成長期に入ります。好景気は1970年の大阪万博がピークで、その後ドルショックやオイルショックが引き金となり、日本の景気は後退し、戦後二度目の就職難の時代が訪れます。
その後、時代は平成となり空前のバブル経済が日本を席巻し、好景気の波に日本中が浮かれ、特に不動産業界は空前の好景気となりました。しかし、バブル期も長くは続かず、1990年代からは日本経済は長期の不景気の時代に突入しました。

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構造改革と非正規雇用の増大

そして2000年以降は政府の構造改革によってそれまで規制されていた派遣社員の雇用について大幅に規制緩和が行なわれ、日本企業の従業員の半数近くが、「契約社員」「パート・アルバイト」「派遣社員」などの非正規雇用社員で占めることとなります。企業側にとって非正規雇用の従業員は景気が悪くなると「いつでも解雇できる」ので、いざというときに人件費のコストをカットできるメリットがあります。
しかし、働く側としては常に不安定な状態での勤務を強いられることとなり、2008年リーマンショックに端を発した世界的な金融危機と世界同時不況の影響による「派遣斬り」の波は、日本中に大きな雇用不安を巻き起こしたことは記憶に新しい現象です。

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かつての「終身雇用制」

日本にはかつて「終身雇用制」という独特なシステムがありました。これは、江戸時代の武士の雇用体制を現代のサラリーマン社会になぞらえた組織体と指摘する声もあります。すなわち、毎日朝会社という名のお城へ出勤し仕事をそつなくこなし、夕刻には定時に帰るという生活を続けている限り、上司に歯向かったりしないかぎり毎月決まったサラリーと年2回のボーナス、そして定期昇給と出世と退職金は約束されている、という構造です。
雇用安定の見返りとして社員は会社に中世を誓い、会社の不利益になるような言動は一切しないという社会構造が完成されていました。「終身雇用制は組織のマンネリ化を生む」という批判も当時は少なくなく、大企業では大規模な組合闘争が行なわれていた時代もありましたが、日本では中小企業を中心にこの家族的な「終身雇用制度」が昭和の終わりまで続きました。

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不景気の時代の転職ノウハウ

以前から「欧米のようにサラリーマン社会も実力第一主義にすべき」という声もありましたが、現実にこの終身雇用制が実質的に崩壊した現代の日本では、かつての武家社会的会社組織を日本の美徳と懐かしむ声が多く聞かれるようです。しかし、いくら昔を振り返っても時計の針を元に戻すことはできません。
働く側にとって、この厳しい雇用情勢の時代、就職だけでも大変なのに働く場を代える、つまり転職となると非常に困難な情勢といってよいでしょう。とはいってもさまざまな利用によって多くの社会人が転職せねばならない状況にいることは確かです。そこでここでは、転職に関するノウハウをいろいろなシチュエーション別に紹介してみることにしましょう。

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